AI技術の進化により、記事作成の現場は大きく変わりつつあります。SEOに強い記事を効率的に作りたい、でも予算は限られている――そんな悩みを抱える方にとって、無料で使えるAI記事作成エージェントは心強い味方です。本記事では、個人ブロガーから企業のWeb担当者まで、誰でも実践できる無料AI記事作成エージェントの具体的な作り方を解説します。
AI記事作成エージェントの概要
今回ご紹介するAI記事作成エージェントは、記事作成部分のみを担当します。
- Ollamaを使用したOSS構築
- Modelfileを設定して自分だけのAI作成
を誰でもできるようにご説明いたします。
1. Ollamaとは?
一言で言うと「自分のパソコンの中で、高性能なAIを動かすためのツール」です。
ChatGPTやGeminiはインターネット上の「クラウド」で動いていますが、Ollamaを使うと、それと同じようなAIをあなたのPC内(ローカル環境)で動かせるようになります。
- 無料: PCの電気代以外はかかりません。
- プライバシー: データが外部に送信されないので安心です。
- 簡単: 難しい設定なしで、コマンド一つでAIを起動できます。
イメージ:
- Ollama本体 = 「ゲーム機(プレステやSwitch)」
- AIモデル = 「ゲームソフト」
Ollamaというゲーム機があれば、いろんな会社のAIソフトを入れ替えて遊べる、と考えると分かりやすいでしょう。
Modelfileとは
「AIに対する『キャラ設定』や『役割』を書いた指示書(レシピ)」のことです。
Ollamaで動かすAIに対して、「あなたはこういうAIですよ」とあらかじめ定義しておくファイルです。これを作ることで、オリジナルのAIエージェントが作れます。
何が書かれているの? 主に以下の3つです。
- ベースのAI: どのAIモデルを使うか
- 役割(システムプロンプト): 何をする人か(例:あなたは辛口の編集者です)
- 創造性(パラメータ): 真面目に答えるか、自由に答えるか
このModelfileをOllamaに読み込ませると、「最初からプロライターとして振る舞う専用AI」が出来上がります。これが「記事作成エージェント」の正体です。

少し難しく聞こえますが、実際はとても簡単です。次のセクションで一緒にAI記事作成エージェントを作ってみましょう
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Ollamaのセットアップ方法
Ollamaをインストール
Ollamaのダウンロードページ へ行き、ダウンロードを行います。

Downloadボタンを押すと、OSごとのダウンロード方法が表示されるので、それに従ってファイルをダウンロードします。Windows、MacOSの方はダウンロードしたファイルを実行してインストールしましょう。
インストール後はターミナルもしくはWindows PowerShellにて
ollama --version
を実行し、正常にインストールできているかを確認しましょう。「ollama version is 0.13.0」 のように表示されれば成功です。
AI記事作成エージェントに使用するモデルのダウンロード
Ollamaのインストールが完了したら、次は使用する言語モデルをダウンロードしましょう。使用できる言語モデルはOllamaのライブラリ に一覧が載っています。これらのモデルはすべて無料で利用できるので、気になったモデルは試してみましょう。
今回は、筆者おすすめの「Qwen3」を使ってみます。
ターミナル(もしくはWindows PowerShell)を開き、
ollama pull Qwen3
を実行しましょう。実行すると、以下のような表示が出ます。

successの表示が出ることを確認しましょう。

AIを使ってみる
ダウンロード出来たら、まずはAIで遊んでみましょう。
ollama run Qwen3
を実行すると、プロンプトを入力することができるので、色々遊んでみてください。

>>>の部分がプロンプトを入力する場所です。
プロンプトを入力すると、AIが自分で思考し、回答を生成します。Qwen3は日本語にも対応しているモデルなので、生成された日本語も流暢なものとなっています。

まずは自分のPCで動くAIと遊んで、操作に慣れていきましょう

Modelfileの設定
Ollamaでモデルの設定まで完了したら、いよいよ自分だけのAI記事作成エージェント作るときです。Modelfileを設定し、自分好みのAIエージェントを作成しましょう。
Modelfileを書く
Modelfileを設定します。今回は以下の設定にします。お好きなエディター(メモ帳など)に以下の文章をコピペしてください。
FROM Qwen3
# モデルのデフォルトの振る舞いを固定するためのシステムプロンプト
SYSTEM """
あなたはSEO記事作成エージェントです。
- 日本語で、丁寧かつ分かりやすい文章を書きます。
- 読者は、AIやプログラミングにそこまで詳しくない一般ユーザーです。
- 指定されたキーワードや見出し構成に沿って、Web記事として完成度の高い文章を作ります。
- 箇条書き・見出し(h2, h3相当)・まとめをうまく使ってください。
- 「です・ます調」で書き、専門用語は必ず補足説明を入れてください。
"""
# デフォルトパラメータ
PARAMETER temperature 0.7
PARAMETER top_p 0.9
PARAMETER num_ctx 4096
- FROM Qwen3:Qwen3を使うよという宣言です。別のモデルを使いたい場合は、そのモデル名に変更してください。
- SYSTEM:ここが一番大切な部分です。ここでAIに役割を与え、望んだ出力が出るように調整します。
- デフォルトパラメータ:このパラメータは、AIが生成する文章の自由度などを設定するためのパラメータです。最初はあまり意識しなくても構いません。慣れてきたら色々な数値を試してみましょう。
Modelfileの中身が書けたら、ファイルを保存しましょう。保存する場所はどこでも構いませんが、今回はドキュメント(Documents)に保存します。
ModelfileをOllamaに読み込ませる
設定したファイルをもとに、オリジナルのAIを作ります。以下のコマンドをターミナル(またはWindows PowerShell)で順番に実行しましょう。
cd ~
cd Documents
ollama create test -f Modelfile

このようにsuccessが出れば成功です。
これで、「test」というモデル名で、Modelfileの中身の指示に従うAIができました。このモデルを使う際は、
ollama run test
で呼び出せます。
使用プロンプト
「AIで記事を書く方法」というタイトルで、
以下の構成でブログ記事を書いてください。
- 導入:AIで記事は書ける?
- 見出し1:AIによるキーワード選定
- 見出し2:AIによる記事執筆
- まとめ:活用アイデア
つぎのセクションでは、作成したAIで実際に記事を書いてみます。上記が今回使用したプロンプトです。プロンプトは一度別のエディタに書いて、コピペして実行するようにしましょう。


PCでの作業に慣れていないと少し大変ですが、落ち着いて一つひとつ実行していきましょう。
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生成AIの活用により、以前よりも幅広いキーワードで、迅速にコンテンツ作成をすることが可能になりました。
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実際に記事を作成してみた
今回作成したAI記事作成エージェントで、実際に記事を作成してみました。記事の都合上、h2見出しをh3に、h3見出しをh4に変更しています。
タイトル「AIで記事を書く方法」
AI(人工知能)を使って記事を書くことは、本当に可能ですか?
最近では、AIを活用した文章作成ツールが登場し、誰でも簡単に記事を書くことができるようになりました。今
回は、AIで記事を書く方法をわかりやすく解説します。
導入:AIで記事は書ける?
AIは「文章を書く」ことに長けているため、ブログ記事やSNS投稿、マニュアルなど、さまざまな文章を自動で
作成できます。
- 例:「ダイエットのコツ」というテーマを入力すると、AIがそのテーマに関する文章を生成してくれる。
- 補足:AIは「指示」に従って文章を作成するため、ユーザーが「何を書くか」を明確に伝える必要があり
ます。
AIによるキーワード選定
記事を書く際には、読者が興味を持つ「キーワード(検索したい言葉)」を選びます。AIはこの作業をサポート
してくれるのです。
1. 検索傾向を分析
AIツールは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンのデータを参考に、どのキーワードが多くの人が検索している
かを分析します。
- 例:「夏のダイエット方法」は検索数が多いが、「ダイエットの効果」は競合が少ないため、選ぶと良い
。
2. キーワードの提案
AIは「テーマ」を入力するだけで、関連するキーワードを自動で提案してくれます。
- 補足:キーワードは「検索数」「競合度」「関連性」などを基に選ぶと、記事の質が上がります。
AIによる記事執筆
キーワードが決まったら、AIが実際に文章を書きます。手間をかけずに高品質な記事を作成できます。
1. テーマを入力
AIツールに「ダイエットのコツ」といったテーマを入力します。
- 補足:テーマは「読者が何を知りたいか」を明確に伝える必要があります。
2. AIが文章を生成
AIはテーマに沿って、文章を自動で作成します。
- 例:「朝食の選び方」「運動のポイント」など、分野をわけて解説してくれる。
3. 編集と調整
AIが書いた文章は、読者に合ったものになるとは限りません。
- 補足:文章の内容や表現を調整し、自分のスタイルに合わせて編集しましょう。
まとめ:活用アイデア
AIで記事を書くことは、初心者でも簡単にできますが、以下の方法で効果を高めましょう。
1. キーワード選びのコツ
- 検索数が多いキーワードを選びましょう。
- 競合が少ないキーワードを組み合わせると、読者に訴求力があります。
2. AIツールの活用法
- JasperやCopy.aiなど、文章作成に特化したツールを使うと、効率が上がります。
- CanvaやRunwayなど、画像や動画を生成するツールと併用すると、コンテンツが豊富になります。
3. AIは「補助ツール」
- AIは完璧な文章を書くことはありません。
- 自分のアイデアを基に、AIの出力結果を修正することで、より良い記事が作れます。
AIを活用して記事を書くことは、時間と労力を節約できるだけでなく、クリエイティビティを広げる手段です。
今後は、AI技術がさらに進化し、コンテンツ作成の世界も変化していくでしょう。ぜひ、自分に合ったツールを
探して、創作活動を楽しんでみてください!
AIが作成した記事の評価
記事としてはあまり良いものが出来たとは言えませんが、プロンプトの工夫やモデル選びによってもっと高品質な記事を書くことができるようになるでしょう。
また、今回は記事を一括で作成しましたが、見出しごとに書かせてより高品質にするという使い方も考えられます。自分の文体や特徴をとらえたAIを作れることは大いに意義があることと思われますので、ぜひ色々なAIにチャレンジしてみてください。

今回はAI記事作成エージェントを完全無料で作ってみました。今後はさらに高性能なAIモデルが使用できる可能性もあり、期待が膨らみますね

よくある質問
AI記事作成エージェントの構築や運用に関して、よくある質問とその回答をまとめました。実践する上での疑問解消にお役立てください。
- 無料ツールだけでSEOに強い記事は作れますか
-
無料ツールでも十分にSEOに強い記事を作成することは可能です。ただし、AIが生成した内容をそのまま使うのではなく、人間が事実確認や独自の視点を加えることが重要になります。記事作成部分はAIに任せ、最終的な編集と品質管理を人間が行うという役割分担が効果的でしょう。
- プログラミング知識がなくてもエージェントは構築できますか
-
本記事の内容はプログラミング知識がなくても、実現可能です。慣れてきたら、自分に合わせたプロンプトの最適化や、簡単なスクリプトによる機能拡張に挑戦するという段階的なアプローチがおすすめです。
- AIが生成した記事の著作権はどうなりますか
-
AIが生成した文章の著作権については法的な議論が続いていますが、一般的には、AIの出力を基に人間が大幅に編集・加工した場合、その成果物には人間に著作権が発生すると考えられています。ただし、AIの出力をそのまま使用する場合は著作権が認められない可能性もあるため、必ず人間が編集を加えることが推奨されます。
- 記事作成にかかる時間はどのくらい短縮できますか
-
記事の種類や長さによりますが、AI記事作成エージェントを活用することで、従来の3分の1から4分の1程度の時間で記事を作成できる場合が多いです。下書き作成の時間が大幅に短縮されることにより、人間は修正に注力するだけで効率的な記事作成を行えます。ただし、最初のうちはツールの使い方やプロンプトの調整に時間がかかることもあるため、徐々に効率化が進むと考えておくとよいでしょう。
これらの質問への回答を参考に、自分に合ったAI記事作成エージェントの構築に取り組んでみてください。実践を通じて新たな疑問が生まれた際は、AIツールに直接質問することも有効な学習方法です。
まとめ
無料で作れるAI記事作成エージェントは誰でも構築できます。AIを効果的に活用することで、記事作成の効率は大幅に向上するでしょう。
重要なのは、AIに全てを任せるのではなく、人間が適切に介入し、事実確認や独自の視点を加えることです。プロンプトテンプレートを磨き、運用ルールを明確にすることで、品質と効率を両立させることができます。
まずは小さく始めて、実践を通じて自分に合ったエージェントを構築していくことをおすすめします。AIの進化は速いため、常に新しいツールや手法にアンテナを張り、継続的に改善していく姿勢が成功への鍵となります。
